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良い?悪い?アーモンドの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

アーモンドの食べ合わせ

更新:


 アーモンドは世界中で愛されているナッツの1つであり、ローストされた香ばしい香りが特徴的です。ビタミンB2ビタミンEが豊富に含まれており、特にビタミンEの含有量は食品の中でもトップクラスです。アーモンドの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


アーモンドはどんな食材?

アーモンドはどんな食材か

 アーモンドはアジア西南部が原産とされており、扁桃(へんとう)とも呼ばれています。その名からわかる通り桃の仲間であるため、桃の花に似た白色やピンク色の花を咲かせます。

 果肉は薄いために食用とはなりませんが、種子の中にある「仁」という部分をアーモンドとして食します。ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなど世界各地で栽培されていますが、なかでもアメリカのカリフォルニア州が一大生産地として有名です。

 アーモンドはローストすると香ばしい香りがすることから、洋菓子の原料としてよく使われます。また、ミックスナッツの定番ナッツとして、塩味をつけても食べられています。

アーモンドに含まれている栄養素

アーモンドに含まれている栄養素

■ビタミンEの含有量はトップクラス
 アーモンドにはビタミンB2ビタミンEが豊富に含まれています。特にビタミンEの含有量は100g中31mgも含まれており、食品の中でもトップクラスです。

 ビタミンEには強力な抗酸化作用があります。老化やガンなどの生活習慣病は、体内で発生する活性酸素が原因といわれています。ビタミンEはその強力な抗酸化力で活性酸素を無害化する働きがあり、生活習慣病の予防に効果があると言われています。

 また、肌のコラーゲンは活性酸素によって変質し、シワの原因になってしまいます。よってビタミンEの抗酸化作用で肌を若々しく保つこともできるのです。

 このため、ビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれています。ビタミンB2にも抗酸化作用がありビタミンEとの相乗効果が期待できるほか、脂質やタンパク質のエネルギー代謝を促進する働きもあります。

■脂質には不飽和脂肪酸が多く含まれている
 アーモンドに含まれる脂質には不飽和脂肪酸のオレイン酸やリノール酸が豊富に含まれています。これらには体内のコレステロールを減らす働きがあり、動脈硬化や高脂血症の予防に効果があると言われています。

 また、アーモンドにはカリウムや、カルシウムマグネシウム、リン、鉄分亜鉛などのミネラルが豊富に含まれており、体内で不足しているミネラルを手軽に補給することができます。

栄養解説
皮膚や粘膜の健康に欠かせない!〜ビタミンB2の働きと効果をポイント解説〜
【やはりすごい!】ビタミンEの抗酸化作用〜働きと効果をポイント解説〜
【意外に知らない】骨に欠かせないマグネシウム〜摂取の黄金比率を解説〜



アーモンド100gあたりの栄養価

アーモンド100gあたりの栄養価

 以下の表では、アーモンド100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 587kcal
炭水化物 20.9 g
食物繊維 10.1 g
脂肪 51.8 g
飽和脂肪酸 3.95 g
一価不飽和脂肪酸 33.61 g
多価不飽和脂肪酸 12.12 g
タンパク質 19.6 g
ビタミンB1 0.20 mg
ビタミンB2 1.06 mg
ビタミンB3 3.6 mg
ビタミンB5 0.49 mg
ビタミンB6 0.09 mg
葉酸 65 μg
ビタミンE 30.3 mg
カリウム 760 mg
カルシウム 250 mg
マグネシウム 290 mg
リン 460 mg
鉄分 3.6 mg
亜鉛 3.6 mg
1.17 mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高めるアーモンドの食べ合わせ

■ビタミンB2の含有量がトップクラス
 アーモンドはミックスナッツや洋菓子の材料としてのイメージが強いのですが、実は非常に栄養価の高い食品の1つです。ビタミンEの含有量は食品の中でダントツであるほか、各種ミネラルも豊富に含まれています。

 そんなアーモンドですが、特筆すべきはビタミンB2の多さです。ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康維持に欠かせないビタミンであるほか、エネルギー代謝や、有害な過酸化脂質の分解に関与していると言われています。

 ビタミンB2はレバーに多く含まれていますが、レバーを除けばアーモンドの含有量は食品の中でもトップクラスであり、100gあたりの含有量はうなぎに匹敵します。

■リコピンとビタミンB2で美肌効果
 このビタミンB2が豊富なアーモンドと一緒に食べ合わせるとよい食材として、トマトが挙げられます。

 トマトには強い抗酸化作用のある赤色色素リコピンが豊富に含まれているほか、美肌のビタミンとも呼ばれるビタミンCカリウムが多く含まれています。

 リコピンとビタミンEの強い抗酸化作用によって老化の原因となる有害な活性酸素を抑えるほか、コラーゲンの合成に関与するビタミンC、皮膚や粘膜を健康に保つビタミンB2の働きによって、さらなる美肌効果が期待できます。

 また、トマトとアーモンドに含まれている豊富なカリウムは、体内の余分なナトリウムを排泄し、体内の水分量を調節する働きがあるため、むくみを解消したり、高血圧を予防すると考えられています。

関連食材
【実はすごい!】トマトの栄養〜効能や効果的な食べ方をポイント解説〜



一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
イカ
タコ
トマト
昆布
高血圧、動脈硬化の予防
大豆
ゴマ
マグロ
イワシ
脳の老化防止
イチゴ
ブドウ
赤ワイン
トマト
ガン予防
老化防止
アボカド
海苔
さやいんげん
トマト
美肌効果


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|アーモンド/乾

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