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良い?悪い?落花生の食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

落花生の食べ合わせ

更新:


 落花生はピーナッツとして幅広く活用されており、日本では千葉県で多く生産されています。落花生にはタンパク質、脂質、ビタミンB群、ビタミンE、葉酸、パントテン酸、コリンなど豊富に栄養素が含まれています。落花生の食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


落花生はどんな食材?

落花生はどんな食材か

 落花生の原産は南米大陸とされており、紀元前から食されていたことが遺跡から確認されています。落花生はマメ科の植物ですが、土の中で実をつけるという特徴があります。花が落ちて地中で実をつけるということから「落花生」と名付けられました。

 中国の生産量がダントツで多く、日本では千葉県の生産量が日本全体の約8割を占めています。落花生は殻のまま塩茹でにして食べたり、乾燥させてナッツのように食べたり、加工食品の原料にしたりします。

 落花生には油分が豊富に含まれているため、ピーナッツオイルとして搾油したり、すり潰してから練ってつくるピーナッツバターにも加工されています。

落花生に含まれている栄養素

落花生に含まれている栄養素

■落花生はビタミンB群が豊富
 落花生にはタンパク質、脂質、ビタミンB1ビタミンB2などのビタミンB群、ビタミンE、葉酸、パントテン酸、カリウムなど豊富に栄養素が含まれています。

 また、落花生にはビタミンB群であるコリンや、脂質のレシチンが豊富に含まれています。コリンやレシチンは神経細胞や神経伝達物質の生成を助けるので、物忘れや記憶力低下を予防します。またビタミンEは強力な抗酸化作用で活性酸素を抑え脳細胞が酸化されるのを防ぐため、ボケや老化を防止します。

■落花生の脂質は不飽和脂肪酸が多い
 落花生は食用油の原料になるほど脂質が豊富に含まれていますが、そのほとんどが不飽和脂肪酸で、コレステロールを減らす効果が期待できます。

 また、サポニンや植物ステロールなど脂質の代謝を助ける抗酸化物質が含まれており、脂肪肝にも効果があるほか、血中コレステロールを減らす働きがあり、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果があると言われています。

 落花生の茶色の薄皮には食物繊維のリグナンが含まれており、悪玉コレステロールを減らす効果があると言われていますので、薄皮ごと食べることをオススメします。

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落花生100gあたりの栄養価

落花生100gあたりの栄養価

 以下の表では、落花生100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 562 kcal
炭水化物 18.8 g
食物繊維 7.4 g
脂肪 47.5 g
飽和脂肪酸 8.33 g
一価不飽和脂肪酸 22.76 g
多価不飽和脂肪酸 13.74 g
タンパク質 25.4 g
ビタミンB1 0.85 mg
ビタミンB2 0.10 mg
ビタミンB3 17.0 mg
ビタミンB5 2.56 mg
ビタミンB6 0.46 mg
葉酸 76 μg
ビタミンE 10.1 mg
ナトリウム 2 mg
カリウム 740 mg
カルシウム 50 mg
マグネシウム 170 mg
リン 380 mg
鉄分 1.6 mg
亜鉛 2.3 mg
0.59 mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高める落花生の食べ合わせ

■オレイン酸とリノール酸が多い
 落花生はビタミンB群やビタミンEを豊富に含んでいますが、特筆すべきは不飽和脂肪酸を豊富に含む脂質の多さです。落花生には脂質が多く含まれており、搾油して落花生油として利用されるほどです。

 この脂質には不飽和脂肪酸であるオレイン酸が一番多く含まれており、次いでリノール酸が多く含まれています。オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸は血液中のコレステロールを下げる、または善玉コレステロールはそのままで、悪玉コレステロールだけ下げると言われています。

 この不飽和脂肪酸を豊富に含む落花生と一緒に食べ合わせるとよい食材として、イワシやサバ、サンマが挙げられます。

■青背魚のDHAが不飽和脂肪酸を助ける
 イワシやサバ、サンマなどの青背魚にはDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれています。DHAは血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを下げて血液循環を改善する働きがあると言われています。

 そのため、不飽和脂肪酸を豊富に含む落花生と一緒にイワシやサバを食べ合わせることで、動脈硬化などの予防効果が期待できます。

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一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
イワシ
サバ
イカ
セロリ
高血圧、動脈硬化の予防
大豆
きくらげ
しめじ
ニンニク
心臓病予防、
血液サラサラ効果
シジミ
豆腐
ナス
モロヘイヤ
糖尿病予防、
健脳効果
カキ
シジミ
ホタテ
納豆
肝機能の向上


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|らっかせい/大粒種/乾

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