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アスパラガスは初夏の野菜として日本でもお馴染みの食材ですが、明治時代に日本に持ち込まれ、大正時代から本格的に栽培が始まりました。アスパラガスにはカロテンやビタミンB2、食物繊維、アスパラギンを豊富に含んでいます。アスパラガスの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。
アスパラガスは地中海が原産とされており、日本には江戸時代に観賞用として渡ってきました。食用として導入されたのは明治時代から、本格的に栽培が始まったのは大正時代からとなっています。
当初は太陽の光をさえぎって栽培するホワイトアスパラガスの栽培が主流でしたが、昭和に入ってからはグリーンアスパラガスの栽培が盛んに行われるようになりました。
アスパラガスの旬は春から初夏にかけてであり、茹でたり、炒めたり、焼いたりして食されています。穂先は軟らかく食べやすいのですが、根元あたりは固いことが多く、皮を剥く必要がある場合もあります。
品種はグリーンアスパラガスと土をかぶせたホワイトアスパラガスのほか、アントシアニン色素の多い紫色をしたアスパラガスも出回っています。栄養価はホワイトアスパラガスよりも、グリーンアスパラガスのほうが多くなっています。
■新陳代謝を促すアスパラギン酸が豊富
アスパラガスはβカロテンやビタミンB2、食物繊維を豊富に含んでいます。βカロテンは体内でビタミンAに変わって鼻や喉の粘膜を守る働きがあり、ビタミンB2には動脈硬化の原因となる過酸化脂質の生成を妨げる働きがあると言われています。
また、アスパラガスにはアミノ酸の一種であるアスパラギン酸が豊富に含まれており、新陳代謝を活発にし、体力回復や滋養強壮に効果があります。このアスパラギン酸はアスパラガスの穂先に多く含まれています。
■穂先にはルチンが多く含まれている
アスパラガスの穂先にはルチンというフラボノイドが多く含まれています。フラボノイドとはポリフェノールの一種です。
ルチンには毛細血管を丈夫にし血圧を下げる働きがあるほか、ビタミンCの吸収を助ける働きもあります。よってビタミンCの多く含まれている食品を一緒に摂取すると、より効果が期待できます。
このほか、多くはないものの、カリウムやカルシウムやマグネシウム、鉄分、亜鉛などのミネラルをバランスよく含んでいます。
以下の表では、アスパラガス100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。
エネルギー | 20kcal |
炭水化物 | 3.88 g |
糖類 | 1.88 g |
食物繊維 | 2.1 g |
脂肪 | 0.12 g |
タンパク質 | 2.2 g |
ビタミンA相当量 | 38 μg |
βカロテン | 449 μg |
ビタミンB1 | 0.143 mg |
ビタミンB2 | 0.141 mg |
ビタミンB3 | 0.978 mg |
ビタミンB5 | 0.274 mg |
ビタミンB6 | 0.091 mg |
葉酸 | 52 μg |
コリン | 16 mg |
ビタミンC | 5.6 mg |
ビタミンE | 1.13 mg |
ビタミンK | 41.6 μg |
カリウム | 202 mg |
カルシウム | 24 mg |
マグネシウム | 14 mg |
リン | 52 mg |
鉄分 | 2.14 mg |
亜鉛 | 0.54 mg |
マンガン | 0.158 mg |
アスパラガスは一般的にグリーンアスパラガスと、土をかけて育てたホワイトアスパラガスの2種類がありますが、グリーンアスパラガスの方がビタミンを多く含んでいます。
アスパラガスの穂先には新陳代謝を高めるアスパラギン酸や、ポリフェノールの一種であるルチンが豊富に含まれています。食べ合わせを意識する上で特筆すべきは、このルチンです。
ルチンは蕎麦にも多く含まれているポリフェノールであり、それ自体に抗酸化作用があるほか、毛細血管を丈夫にしたり、ビタミンCの吸収を助ける働きがあります。
このルチンを含むアスパラガスと一緒に食べ合わせるとよい食材として、ビタミンCを豊富に含むピーマンやブロッコリー、キャベツが挙げられます。
ビタミンCはお肌にハリを与えるコラーゲンの合成に関与しているほか、シミの原因となるメラニン色素の発生を抑える働きがあり、美容のビタミンとも呼ばれています。
また、ビタミンCには強い抗酸化作用があるため、有害な活性酸素の発生を抑えることがわかっており、同じく抗酸化作用を持つルチンとは相性がよいと言われています。
そのため、ビタミンCの吸収を助けるルチンと、ビタミンCを豊富に含む食材を一緒に食べ合わせることで、ビタミンCの働きを促進する効果が期待できます。
一緒に食べるとよい食材 | 期待できる効果 |
---|---|
ピーマン キャベツ ブロッコリー ジャガイモ |
風邪予防 美肌効果 |
コンニャク タマネギ たら |
動脈硬化の予防、 血液をサラサラにする |
アボガド オクラ セロリ ニンニク |
高血圧、心筋梗塞の予防 |
カブ シジミ 大豆 鶏肉 |
肝臓病の予防、 スタミナアップ |
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン 出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン 出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル) 出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|アスパラガス/若茎/生 |